私の父は多額の借金を背負わされ、自殺に追い込まれてしまいました。
仕組んだのは仕事の同業者…父の葬式の日、偶然それを他の同業者の方から聞いてしまったんです。
父を心の底から愛していた私は、何ヶ月もかけて復讐に繋がる手段を探しました。
当時は学生でバイト漬けの毎日だったので、かなり苦労しましたが…。
彼は結構な頻度でとあるスナック店に行っていたことが分かりました。
部下と呑むときも、ひとりの時も必ずその店です。
派手な化粧を覚え、学校も休学し、すぐその店に面接して働き始めました。
彼は私のことを覚えていなかったようで、私が誘惑すると簡単に男女の中に…。
とにかく媚びて、仕事や私生活など、彼の秘密を探り出しました。
ある日、彼と同業者達、県庁の役員連中が店を貸し切って呑みに来ました。
その飲み会が大事な取引であることは、事前に彼から聞いていました。
絶好の機会でした。
彼の酔いがピークの時を狙って、今まで彼から聞き出した同業者の醜聞や県庁役員との収賄の事実などを洗いざらいぶちまけました。
当然彼は怒り狂い、私に馬乗りになって暴力。怒りに我を忘れた彼の暴力で顔中血だらけになりましたが、すぐ警察に通報され、連行、逮捕。
診断書を提出し、被害届は受理されました。
彼は身柄拘束され調書を取られて送検。
とりあえず示談に応じて、お金の苦しみやその他もろもろを味わってもらっいました。
それ以上に、信頼を失って地元業者から総スカンを喰らう事になったのは予想以上の効果です。
周りからは疎外され、どんどんやつれていく様は本当に無様でした。
大事なものを色々と代価にした分、復讐できたことはとても嬉しかったです。
でも、本当に父が望むのはこんなことだったのかと思うとむなしい気持ちが残りました。