私が小学生の頃、父は公務員でしたが、夫婦共稼ぎで、 母は業務時間が不安定な、泊まりこみもあるような職についていました。
母がそういう仕事だったため、私は小学生の頃には家の鍵を渡されていたんです。しかし、キーホルダーすらないような鍵そのものだったので、数ヶ月で紛失してしまいました。
当然、母は激怒します。 「やっぱり小学生に鍵なんて渡すんじゃなかった!」 「泥棒に入られたらどうするの!」 散々怒られた後に決定したのは「子供に鍵は渡さない」ということでした。
鍵を持たされなくなっても母の仕事が無くなるわけでもなく、ただ単純に、学校終わって帰って来ても、私が家に入れないという状態になりました。
まあ、流石に毎日家に入れないというほどではなかったですが、厄介だったのが、母の仕事の無い日です。母は昼間寝てる事が多いので、おかげで家にいても入れなかったことが多かったのです。
母は目覚ましが鳴っても起きないような人でしたから、呼び鈴を鳴らそうが、ドアを叩こうが、大声で叫ぼうが、なかなか起きてきません。
つまり、父が帰ってくるか、母が起きる夜7時ぐらいまでの間、 高橋名人級の呼び鈴連打+ドア蹴り上げ+大声で叫んだり…が要求されました。
疲れたら家の前で体育座りして待っていました。夏場はいいんですが、冬場はかなりキツかったです。寒くて。
今思い返すと、傍目から見たら虐待されている子供のような姿だったと思います。